容貌みめかたち)” の例文
女は容貌みめかたちも美しかったので、かかる才能と共に、輩下の部落の土民の間でめものにされた。ふた親にとっては自慢の総領娘となった。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
好み童女どうぢよまれなる能書のうしよなりと人々も稱譽もてはやしけり此お高一たい容貌みめかたち美麗うるはしくして十五六歳になりし頃はたぐひなき艷女たをやめなりと見る人毎ひとごとに心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
私は容貌みめかたちばかりで喜ばせる女達に對しては、私はまつたく恐しい人間ですよ、若しそいつ達が魂も心情もないとわかつたときには——おべつかをつかつたり、くだらないことをしたり
このみて相應に打けるゆゑ折々をり/\は重四郎をの相手となせしを以て重四郎は猶も繁々しげ/\出入なし居しが偶然ふと娘お浪の容貌みめかたちうつくしきを見初みそめしより戀慕れんぼじやう止難やみがたく獨りむねこがせしがいつそ我が思ひのたけ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)