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容貌
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おもばせ
ふりがな文庫
“
容貌
(
おもばせ
)” の例文
『はあ。』と答へた時は若々しい血潮が
遽
(
にはか
)
にお志保の頬に上つた。そのすこし
羞恥
(
はぢ
)
を含んだ色は
一層
(
ひとしほ
)
容貌
(
おもばせ
)
を娘らしくして見せた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
小泉の家に伝って、遠い祖先の慾望を見せるような、特色のある大きな鼻の形は、彼の
容貌
(
おもばせ
)
にもよく表れていた。顔の色なぞはまだ
艶々
(
つやつや
)
としていた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
男らしい威厳を帯びた其
容貌
(
おもばせ
)
のうちには、何処となく暗い苦痛の影もあつて、壮烈な最後の
光景
(
ありさま
)
を
可傷
(
いたま
)
しく想像させる。見る人は皆な心を動された。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
自然
(
おのづ
)
と
外部
(
そと
)
に表れる苦悶の情は、頬の色の若々しさに交つて、一層その男らしい
容貌
(
おもばせ
)
を
沈欝
(
ちんうつ
)
にして見せたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
お種の写真顔は、
沈鬱
(
ちんうつ
)
な、厳粛な忠寛の
容貌
(
おもばせ
)
をそのまま見るように
撮
(
と
)
れた。三吉の眼にも、木曾で毎日一緒に居た姉の笑顔を見るような気がしなかった。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
十年も前に見た鈴木の兄に比べると、旅で年とったその
容貌
(
おもばせ
)
で。この人が亡くなった
甥
(
おい
)
の太一の父親であった。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
お房は、耳のあたりへ
垂下
(
たれさが
)
る厚い髪の毛を
煩
(
うる
)
さそうにして、うっとりとした眼付で二人の方を見た。
何処
(
どこ
)
か気分のすぐれないこの子供の様子は、余計にその
容貌
(
おもばせ
)
を娘らしく見せた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
それは男に
活写
(
いきうつ
)
し、
判
(
はん
)
は
手札
(
てふだ
)
形とやらの
光沢消
(
つやけし
)
で、生地から思うと
少許
(
すこし
)
尤
(
もっとも
)
らしく
撮
(
と
)
れてはいましたが、根が
愛嬌
(
あいきょう
)
のある
容貌
(
おもばせ
)
の人で、写真顔が又た引立って美しく見えるのですから
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“容貌”の解説
容貌(ようぼう)は、人の顔立ちのことである。ルックス(looks)と呼ばれることもある。
(出典:Wikipedia)
容
常用漢字
小5
部首:⼧
10画
貌
常用漢字
中学
部首:⾘
14画
“容貌”で始まる語句
容貌魁偉
容貌佳
容貌好
容貌望
容貌美
容貌俊知
容貌瀟洒
容貌肢体
容貌風采