トップ
>
家居
>
いえい
ふりがな文庫
“
家居
(
いえい
)” の例文
浦づたいなる掃いたような白い道は、両側に軒を並べた、
家居
(
いえい
)
の中を、あの
注連
(
しめ
)
を張った岩に続く……、松の
蒔絵
(
まきえ
)
の貝の一筋道。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
実は意気
婀娜
(
あだ
)
など形容詞のつくべき女諸処に
家居
(
いえい
)
して、
輪番
(
かわるがわる
)
行く山木を待ちける由は妻もおぼろげならずさとりしなり。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
推古時代にふさわしいのは、道に飢臥する現状と愛妻に抱かるる
家居
(
いえい
)
との対照ではなくて、目前に見るところの飢人への単純直接な愛憐の情の表出である。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
それより、かの所へ行きしは昼過ぎにて、その辺りの
家居
(
いえい
)
をのぞきおれども、碁を打ちておる家も見えず。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
しかし
幸
(
さいわい
)
と何事も無く翌日になったが、
未
(
ま
)
だ
昨日
(
きのう
)
の事が
何
(
なん
)
だか気に
懸
(
かか
)
るので、
矢張
(
やはり
)
終日
家居
(
いえい
)
して暮したが、その日も別段変事も
起
(
おこ
)
らなかった、すると、その翌日
丁度
(
ちょうど
)
三日目の朝
鬼無菊
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
▼ もっと見る
忠臣蔵にはこの近くのかいどうに
猪
(
いのしし
)
や
追
(
お
)
い
剥
(
は
)
ぎが出たりするように書いてあるからむかしはもっとすさまじい所だったのであろうがいまでもみちの両側にならんでいる
茅
(
かや
)
ぶき屋根の
家居
(
いえい
)
のありさまは阪急沿線の西洋化した町や村を
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
思案入道殿の
館
(
やかた
)
に近い処、
富坂
(
とみざか
)
辺に
家居
(
いえい
)
した、
礫川
(
れきせん
)
小学校の訓導で、三浜
渚
(
なぎさ
)
女史である。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
家居
(
いえい
)
取払い空地となし置くものなり。
葛飾砂子
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
“家居”で始まる語句
家居着