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きやくま
その
富豪も皮肉哲学者に、自家の
邸宅を自慢したいばかりに、飾り立てた
客室から、
数寄を凝らした
剪栽の隅々まで案内してみせた。
座敷は——こんな
貸家建ぢやありません。
壁も、
床も、
皆彩色した
石を
敷いた、
明放した
二階の
大廣間、
客室なんです。
東紅梅町のあの家は書斎も
客室も二階にあつたのでした。
階下に
二室続いてあつた六畳に
分れて親子は寝て居ました。亡霊の私が出掛けて
行くのは無論
夜の
夜中なのです。