奸人かんじん)” の例文
簡雍は、口を極めて、玄徳の人間をたたえ、その性は寛弘温雅かんこうおんが、心をもって結べば、決して相害するような奸人かんじんではないと告げた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれども毒飼は最もケチビンタな、しらみッたかりの、クスブリ魂の、きたない奸人かんじん小人妬婦とふ悪婦の為すことで、人間の考え出したことの中で最も醜悪卑劣の事である。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
いずれはお膝を汚し奉ったことも、御上聞に達するは必定ひつじょう、さすれば身の潔白もお申し開き仕り、御前に於て黒白のお裁き願い、君側の奸人かんじんどもおきよめ奉ろうとの計らい
しかるを 菅神のうらみ玉はざりしは配所の詩哥にてもしらる、 菅神はうらみ玉はずとも賢徳けんとく忠臣の冤謫ゑんてきを天のいきどほりて水旱すゐかん風雷ふうらい異変いへん讒者ざんしや奸人かんじん死亡しばうありしならん。
しかるを 菅神のうらみ玉はざりしは配所の詩哥にてもしらる、 菅神はうらみ玉はずとも賢徳けんとく忠臣の冤謫ゑんてきを天のいきどほりて水旱すゐかん風雷ふうらい異変いへん讒者ざんしや奸人かんじん死亡しばうありしならん。
奸人かんじん黄文炳こうぶんぺいをただおくべきでない……」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大江たいこうの流れは奸人かんじんの血祭りを送り
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)