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女郎蜘蛛
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じょろうぐも
ふりがな文庫
“
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)” の例文
あんなのを、
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
とでもいうのだろうの。
蕩
(
た
)
らしこんじゃア押しかけて行って金にする。それも、ちっとやそっとの額じゃ、うんとは言わねえ。
顎十郎捕物帳:06 三人目
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
何か不快を感じて顔をしかめる様でもあったし、取り様によっては苦笑しているのかとも思われた。その時顔全体が足を伸した
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
の感じを与えた。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ただあの
妖力
(
ようりょく
)
ある
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
のように、生きていたい要求から毎日その美しい網を四つ手に張った。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
針の痕は次第々々に巨大な
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
の
形象
(
かたち
)
を
具
(
そな
)
え始めて、再び夜がしら/\と白み
初
(
そ
)
めた時分には、この不思議な魔性の動物は、八本の
肢
(
あし
)
を伸ばしつゝ、背一面に
蟠
(
わだかま
)
った。
刺青
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
黄味の深い秋の朝の光が、松の林の
梢
(
こずえ
)
から、
縞
(
しま
)
をなしてここへも射して来て頼春の足もとに揺れそよいでいる。熊笹の葉の上の
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
を、鉱物かのように光らせていた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
ゆたかに隆起した胸にまろまろと並んだ二つの乳房の、左の
薄紅
(
うすべに
)
色の乳房に足の長い
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
が一匹上から逆さに止まって居る。巣は左の肩から乳房の下まで張られて居た。
刺青
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
物置の屋根裏で鳩がぽうぽうと
啼
(
な
)
いている。目の前の枯枝から
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
が下る。手を上げて
祓
(
はら
)
い落そうとすると、蜘蛛はすらすらと枝へ帰る。この時
袂
(
たもと
)
の貝殻ががさと鳴る。
千鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
平次は、この美しい
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
を引離すのに、いい加減骨を折らされてしまいました。
銭形平次捕物控:018 富籤政談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
顔丈けは異様に大きくて顔一面の
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
が足を拡げた感じの皺と、兎みたいに真中で裂けている醜い上唇とが、一目見たら一生涯忘れることが出来ない程の深い印象を与えた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
の網に掛った虫のように、どうすることも出来なくなったのだ
銭形平次捕物控:030 くるい咲き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ところが、窓いっぱいに張った
女郎蜘蛛
(
じょろうぐも
)
の巣があるだろう」
銭形平次捕物控:145 蜘蛛の巣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“女郎蜘蛛”の意味
《名詞》
女郎蜘蛛 (じょろうぐも)
ジョロウグモ。
こがねぐもの別称。
美女の姿に化ける蜘蛛の妖怪。絡新婦。
(出典:Wiktionary)
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
郎
常用漢字
中学
部首:⾢
9画
蜘
漢検準1級
部首:⾍
14画
蛛
漢検準1級
部首:⾍
12画
“女郎”で始まる語句
女郎花
女郎
女郎屋
女郎衆
女郎買
女郎人形
女郎免
女郎奴
女郎牛
女郎屋町