“奥所”のいろいろな読み方と例文
旧字:奧所
読み方割合
おくが45.5%
おくど27.3%
おく18.2%
おくか9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その光のうちでも、藤吉郎の心の奥所おくがまでした大きな光は、まだひのきの板も新しい神棚の一穂いっすい神灯みあかしであった。また、次の間の仏壇のあかりであった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
庭の奥所おくどに藤棚があって、咲き垂れている藤の花の周囲を、蜜蜂が群れて飛びめぐっていた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
早暁あさまだきの密林である。斜めに射し込む陽の光、奥所おくにはもやが這っている。野菊、藤袴、女郎花おみなえし、雑草の中に花が咲いている。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
初めのうちは、その唇だけのものだったが、いつのまにか、唇の声はせて、その胸の奥所おくかにあるたましいが、となえているのだった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)