“基次”の読み方と例文
読み方割合
もとつぐ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九度山の幸村ゆきむら、漂泊の豪士後藤基次もとつぐ、徳川家に取って、神経にさわる人間は皆、世のなかを韜晦とうかいして、そして努めて、人目につかない暮しを、法則としている。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
与左衛門の子が八左衛門で、大阪籠城ろうじょうのとき、後藤基次もとつぐの下で働いたことがある。細川家にかかえられてから、千石取って、鉄砲五十ちょうかしらになっていた。四月二十九日に安養寺で切腹した。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
討取うちとりなほ三の柵片原町なる大學だいがく持場迄もちばまで此勢このいきほひにくづれんとする處へ本城より加勢かせいとして木村長門守重成きむらながとのかみしげなり後藤ごとう又兵衞基次もとつぐ秀頼公のおほせに隨ひ繰出くりいだしたりとよみて彦兵衞莞爾につこわらひながら是よりは佐竹樣大負おほまけと成て御家老衆ごからうしう討死うちじに致され佐竹左中將義宣公よしのぶこうも危い處へ佐竹六郎殿駈付かけつけて討死致されたればこそ佐竹樣危き命を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)