たま)” の例文
旧字:
軒提灯は蝋燭が流れて、並び連ねた紅いたまは一斉に瞬をして居る、人々は最早や祭日の楽を今一時間の中に尽すべく猶ほ浮かれて居る。黒い人山は少しづゝ其処を移して左右前後に動くのです。
夜の赤坂 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
青木の春だな花托の白地にころがした赤と青とのぽつとりしたたま
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
鷹の巣かやどり木のたまか一つ寒き欅の梢見はるかし登る
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
吹きとほる山松風の向ひ風群禽むらどりたまや近づきぬ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
光線くわうせんひかりたまのめくるめき。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)