“喧囂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんごう61.5%
けんがう26.9%
けんかう3.8%
さけび3.8%
さはがしさ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒泡を立てて噛み合いえ合い、轟々として奔騰しそれが耳もろうせんばかりの音と相俟あいまって、喧囂けんごうといっていいか、悲絶といっていいのか
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
この行甚だ楽しからず、蒼海約して未だ来らず、老侠客のかほ未だみえず、くはふるに魚なく肉なく、徒らに浴室内に老女の喧囂けんがうを聞くのみ。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
あゝ東京の街! 右から左から、刻一刻に満干さしひきする人のうしほ! 三方から電車と人とがなだれて来る三丁目の喧囂けんかうは、さながら今にも戦が始りさうだ。お定はもう一歩も前に進みかねた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ものの五町とも距たらぬのだが、齷齪あくせくと糧を争ふ十万の市民の、我を忘れた血声の喧囂さけびさへ、浪の響に消されてか、敢て此処までは伝はツて来ぬ。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ああ東京の街! 右から左から、刻一刻に滿干さしひきする人の潮! 三方から電車と人がなだれて來る三丁目の喧囂さはがしさは、さながら今にも戰が始りさうだ。お定はもう一歩も前に進みかねた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)