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喉仏
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のどぼとけ
ふりがな文庫
“
喉仏
(
のどぼとけ
)” の例文
旧字:
喉佛
細い喉で、尖った
喉仏
(
のどぼとけ
)
の動いているのが見える。その時、その喉から、
鴉
(
からす
)
の啼くような声が、
喘
(
あえ
)
ぎ喘ぎ、下人の耳へ伝わって来た。
羅生門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
テナルディエは
襟飾
(
えりかざ
)
りとしてるぼろ布を
喉仏
(
のどぼとけ
)
の所まで引き上げた。それは真剣になった様子を充分に示す身振りだった。そして言った。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「なんとも驚きいったものです」と、コン吉とタヌは声をそろえて感嘆すると、会長はうわははは、と
喉仏
(
のどぼとけ
)
も見えるような大笑いをしてから
ノンシャラン道中記:06 乱視の奈翁 ――アルル牛角力の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「言うよ、言いますよ、——言わなくてどうするものですか、——おう
痛
(
いて
)
え、
喉仏
(
のどぼとけ
)
がピリピリするじゃありませんか」
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
男は、眼と鼻をクシャクシャと
歪
(
ゆが
)
めて、両方の腕を天井へ上げた。
喉仏
(
のどぼとけ
)
の見えるような大きな口から、
欠伸
(
あくび
)
が出た。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その刃先がブッツリと
喉仏
(
のどぼとけ
)
の下へ刺されたとたん、犠牲者の全身を貫いて、波のような痙攣が伝わったが、次の瞬間にはいとも穏かな、絶対の平和が帰って来た。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そのなかに、どこの何者だか痩せ形の青年が一人、ちょっぴり人参色の頬髯を生やし、つっ立っていて、変に
喉仏
(
のどぼとけ
)
へからませた発音でもって何やら声高に英語を喋っていた。
接吻
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼は
躊躇
(
ちゅうちょ
)
を恐れるものの如く、思い
切
(
きっ
)
てグラスを唇に当てた。
瞑目
(
めいもく
)
した青ざめた顔が、勢いよく天井を振り仰ぐ。グラスの液体がツーッと歯と歯の間へ流れ込む。
喉仏
(
のどぼとけ
)
がゴクンと動く。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
さうしてとうとうしまひに、それが、
喉仏
(
のどぼとけ
)
の下を、無理にすりぬけたと思ふと、今度はいきなり、
鰌
(
どぜう
)
か何かのやうにぬるりと暗い所をぬけ出して、勢よく外へとんで出た。
酒虫
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
喉
常用漢字
中学
部首:⼝
12画
仏
常用漢字
小5
部首:⼈
4画
“喉”で始まる語句
喉
喉笛
喉元
喉首
喉輪
喉声
喉頭
喉音
喉佛
喉頸