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和讃
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わさん
ふりがな文庫
“
和讃
(
わさん
)” の例文
「なあにおめえ、遠い昔にゃあ、お経文をそのまま、
歌謡
(
うた
)
にうたったものだあな。——
和讃
(
わさん
)
だってその一つだろうじゃねえか」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
晩には
通夜僧
(
つやそう
)
が来て御経を上げた。千代子が傍で聞いていると、松本は坊さんを捕まえて、
三部経
(
さんぶきょう
)
がどうだの、
和讃
(
わさん
)
がどうだのという変な話をしていた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御殿の中の
和讃
(
わさん
)
は、素晴らしく美しいものでした。それは異國的で、妖艶で、美しい女聲の大合唱が、岸を打つ浪のやうに、夜の空氣をかき立てるのです。
銭形平次捕物控:283 からくり屋敷
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それをまた迎える本堂は花を降らし、衆僧は棺をめぐって
和讃
(
わさん
)
の合唱と香の煙りとで人を窒息させた。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
仕事の合間、与八は海蔵寺の東妙和尚について、
和讃
(
わさん
)
だの、
経文
(
きょうもん
)
の初歩だのというものを教わります。それと共に、東妙和尚の手ずさみをみよう
見真似
(
みまね
)
で彫刻をはじめました。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
「迦葉尊者は鶏足に袈裟を守って閉じ籠る」という
和讃
(
わさん
)
あれば、本邦では普通鶏足山に入定すとしたのだ。支那にも『史記』六に〈始皇
隴西
(
ろうせい
)
北地を巡り、鶏頭山に出で、回中を過ぐ〉とある。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「これは何の文句でしょうね。
和讃
(
わさん
)
かしら」
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
妙音
澱
(
よどみ
)
なく、
和讃
(
わさん
)
を咏じて
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「
和讃
(
わさん
)
かい、あれも教えてやるよ、どこまで覚えたか忘れやしまいね」
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
やがて
和讃
(
わさん
)
がはじまる。
叩鉦
(
かね
)
の音が
揃
(
そろ
)
って、声自慢の男女が集ると
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“和讃”の意味
《名詞》
仏や菩薩などの徳を日本の今様の形式でうたう賛歌。
(出典:Wiktionary)
“和讃”の解説
和讃(わさん)は、仏・菩薩、祖師・先人の徳、経典・教義などに対して和語を用いてほめたたえる讃歌である。声明の曲種の一。サンスクリット語を用いてほめたたえる「梵讃」、漢語を用いてほめたえる「漢讃」に対する。
七五調の形式の句を連ねて作られたものが多く、これに創作当時流行していた旋律を付して朗唱する。
原型である「讃歎」(さんだん)を和讃の一種とみなす事もある。
(出典:Wikipedia)
和
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
讃
漢検準1級
部首:⾔
22画
“和”で始まる語句
和
和尚
和蘭
和睦
和泉
和子
和蘭陀
和歌
和女
和郎