“和讃”の読み方と例文
読み方割合
わさん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なあにおめえ、遠い昔にゃあ、お経文をそのまま、歌謡うたにうたったものだあな。——和讃わさんだってその一つだろうじゃねえか」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
晩には通夜僧つやそうが来て御経を上げた。千代子が傍で聞いていると、松本は坊さんを捕まえて、三部経さんぶきょうがどうだの、和讃わさんがどうだのという変な話をしていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御殿の中の和讃わさんは、素晴らしく美しいものでした。それは異國的で、妖艶で、美しい女聲の大合唱が、岸を打つ浪のやうに、夜の空氣をかき立てるのです。