和名わめい)” の例文
もつとも、いにしへ和名わめい漢字かんじ充當じうたうしたのが、漢音かんおんかた變化へんくわともなうて、和名わめい改變かいへんせられたれいは、古代こだいから澤山たくさんある。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
和名わめいとして今日こんにちわがくにでは、芍薬をシャクヤクと字音じおんで呼んでいることは、だれもが知っているとおりであるが、しかし昔はこれをエビスグサ、あるいはエビスグスリととな
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
しかし彼方此方あっちこっち見廻っている中に『ダリヤ』(和名わめい天竺牡丹てんじくぼたん)という札が目につきました。『御前、ダリヤは天竺牡丹でございますか?』と質問に及びますと、『うさ』という御返辞。
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
今日こんにちではこの和名わめいをオランダミツバというから、すなわち菫はたしかにオランダミツバとせねばならなく、それがけっしてスミレではないことを、だれでも承知していなければならない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
和名わめい漢字かんじ和訓わくん充當じうたうしたものが、理由りいうなく誤訓ごくんされた惡例あくれいなりある。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
日本では、この中国名の秋海棠を音読おんどくしたシュウカイドウを、そのまま和名わめいにしているが、さらにヨウラクソウ(瓔珞草ようらくそうの意)、ナガサキソウ(長崎草の意)の別名があれど、一般にはいわない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)