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呆
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ぼう
ふりがな文庫
“
呆
(
ぼう
)” の例文
せっかくの生飯も、昭青年は苫船の中の美しい姫にやってしまうので、淵の鯉は、いつも待ち
呆
(
ぼう
)
けです。しまいには
諦
(
あきら
)
めて鯉達は斎の鐘に集らなくなりました。
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
しかしその日になりその時間になると、クリストフは待ち
呆
(
ぼう
)
けをくわされた。当てがはずれた。彼はジョルジュと再会することに子供らしい喜びを覚えていた。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
ああ今晩も待ち
呆
(
ぼう
)
け。箱火鉢で茶をあたためて時間はずれの御飯をたべる。もう一時すぎなのに——。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
そして彼を自分から離すまいとして、彼と約束して置きながら、わざと彼を待ち
呆
(
ぼう
)
けさせた。
聖家族
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
さうして私と保持さんは始めから一緒に行つて、新富町についてから哥津ちやんに散々待ち
呆
(
ぼう
)
けを喰されたあげく、
這入
(
はい
)
つた時にはもう満員ですわる所がないやうな有様でした。
妾の会つた男の人人
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
▼ もっと見る
彼は二時間あまりも改札口で待ち
呆
(
ぼう
)
けをくわされたであろう。駄目と分って、彼は
大憤慨
(
だいふんがい
)
の
態
(
てい
)
でそこを出たが、なにぶんにも天災地変のことであり、
人力
(
じんりょく
)
ではどうすることもできなかった。
棺桶の花嫁
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
風太郎が、ここの門を入りさえすれば、どんなに姿を変えていても、平次の捕縄を
免
(
のが
)
れようはありません。が三日目の昼過ぎまで待ち
呆
(
ぼう
)
けを喰わして、何の音沙汰もないのはどうした事でしょう。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
夜も昼も物思いに入道は
呆
(
ぼう
)
としていた。
源氏物語:18 松風
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
春は草穂に
呆
(
ぼう
)
け
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
呆
漢検準1級
部首:⼝
7画
“呆”を含む語句
痴呆
呆然
呆気
阿呆
寝呆
呆痴
呆痴者
呆返
阿呆鳥
阿呆顔
痴呆性
阿呆面
痴呆者
癡呆
痴呆奴
呆々
呆作
呆氣
空呆
阿呆陀羅経
...