りょ)” の例文
なにを張飛が怒りだしたのか、ちょっと見当もつかなかったが、彼の権まくに驚いて、りょ夫人などは悲鳴をあげて、良人のうしろへ隠れた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は網やわなのたぐいをいてしまって、その児を連れて仏寺ぶつじに参詣した。寺にりょという僧があった。年は四十ばかりで、人柄も行儀も正しそうに見えた。
淡窓をりょ黄鐘こうしょうとすれば、山陽のはりつでしょう。いつは温雅にして沈痛、一は慷慨にして激越とでも言いましょうか。では、ひとつその淡窓流をまねてやってみます
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
、春のりょの曲の下に置かれていることだけは今君が言ったような理由があるからだろう
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
本来は、粛然たる趣のある雅楽のはずだが、酒興の乱痴気を沸かせるだけの目的であるから、りょりつもあったものではない。えんとして、神楽調である。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここから十里ばかり先にりょという家がありまして、そこは閑静で綺麗な上に、賊をふせぐ用心も出来ていますから、そこへ行ってお泊まりなさるがよろしゅうございます。
りょの声の歌に対しては女の琴では合わせうるものでないのに、自信のある弾き手だと思った薫は、少将といっしょにもう一度「梅が枝」を繰り返した。琵琶も非常にはなやかな音だった。
源氏物語:46 竹河 (新字新仮名) / 紫式部(著)
でも、でも、将軍の姓はりょ、老賊の姓はとうでしょう。聞けば、鳳儀亭ほうぎていで老賊は、あなたのほこを奪って投げつけたというじゃありませんか。父子の恩愛がないことは、それでも分ります。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
合奏の末段になってりょの調子が律になる所の掻き合わせがいっせいにはなやかになり、琴は五つの調べの中の五六のいとのはじき方をおもしろく宮はお弾きになって、少しも未熟と思われる点がなく
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)