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同衾
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どうきん
ふりがな文庫
“
同衾
(
どうきん
)” の例文
同衾
(
どうきん
)
とくるから、男女関係は同衾だけで、まるでもう動物の訓練を受けているようなもの、日本の女房は、わびしい。
悪妻論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
前に申した十九歳
乃至
(
ないし
)
二十一歳以上、身体、精神ともに健全で、産児の有資格者には、一週二回だけ
同衾
(
どうきん
)
が許されて、その際には男女ともに
沐浴
(
もくよく
)
して
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼女と
同衾
(
どうきん
)
の真っ最中でも、抱擁の最高潮時でも、いちいちそのこと自身にいやに糞真面目な理屈がついて廻っていて、それがよほどおかしいのである。
艶色落語講談鑑賞
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
ところが、ここにすこぶる機転のきく男がいて、あらかじめ細長い
砥石
(
といし
)
を用意して行って女と
同衾
(
どうきん
)
し、あわやという瞬間に、自分のものをそれとすりかえた。
えぞおばけ列伝
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
女も眼を
覚
(
さま
)
して
起上
(
おきあが
)
ると見る間に、一人は消えて一人は残り、何に
驚
(
おど
)
ろいて
起
(
おき
)
たのかと
聞
(
きか
)
れ、実は
斯々
(
これこれ
)
と
伍什
(
いちぶしじゅう
)
を語るに、女
不審
(
いぶかし
)
げにこのほども或る客と
同衾
(
どうきん
)
せしに
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
▼ もっと見る
吾輩は人間と同居して彼等を観察すればするほど、彼等は
我儘
(
わがまま
)
なものだと断言せざるを得ないようになった。ことに吾輩が時々
同衾
(
どうきん
)
する小供のごときに至っては
言語同断
(
ごんごどうだん
)
である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
どうせ、女の病氣の爲め
同衾
(
どうきん
)
も出來ない。いや、同衾するのを自分は恐れてゐる。自分は青年時代の樣な戀愛神聖論者ではない。内容の空しいのを知らない樣な理想家ではない。
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
どう解釈したらいいのでありましょう? 私は形式的に女と
同衾
(
どうきん
)
し乍ら、果してそれが同名異人であるのか、房枝の早業か、
将又
(
はたまた
)
ドッペルゲエンゲルの怪奇に由来するものであるか
陳情書
(新字新仮名)
/
西尾正
(著)
それを
修辞学的
(
レトリカル
)
に云えば、さしずめ中世異端の弄技物とでも云うところだろうがね。しかし、その装置の内容たるや、過去の三変死事件が、それぞれ
同衾
(
どうきん
)
中に起ったのを考えれば判るだろう。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
同衾
(
どうきん
)
はする、しかしそこから宿六といふ特別な人格などはミヂンも設定の意志がなくて、かうなると宿六も切ない。
金銭無情
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
ダブルベッドに由之と
同衾
(
どうきん
)
していた由子だけ、起き上って、肱掛椅子にかけていた。由之はフトンをかぶって、まだ、ねむっていた。大きなイビキをかいている。
復員殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
念願かなってお金持の姫君へ聟入りできたが、哀れにもあんまり気がはりつめたか翌朝から下痢を起して、姫君にいやがられ、再び
同衾
(
どうきん
)
を許されなくなってしまった。
安吾人生案内:02 その二 大岡越前守
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
同
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
衾
漢検1級
部首:⾐
10画
“同”で始まる語句
同
同一
同胞
同情
同時
同棲
同伴
同志
同僚
同樣