合奏がっそう)” の例文
演壇では、筒袖つつそでの少年が薩摩さつま琵琶びわいて居た。凜々りりしくて好い。次ぎは呂昇の弟子の朝顔日記浜松小屋。まだ根から子供だ。其れから三曲さんきょく合奏がっそう熊野ゆや
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
四月の空はうるわしく晴れて、遠くに見ゆる伽藍がらんとうが絵のようにかすんで見えました。早くも観衆かんしゅうは場外にあふれ、勇ましい軍楽隊の合奏がっそうが天地にひびわたりました。
国際射的大競技 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
我々われわれ到底とうてい合奏がっそう出来できません、わたくし貴方あなた信仰しんこうせしむるわけにはきませんから。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
しょうちゃん、このうみ合奏がっそうは、ベートーベンのオーケストラに、まさるともおとらないよ。人間にんげんが、いくらまねようたって、自然しぜん音楽おんがくには、かなわないからね。」と、あには、いいました。
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)