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口三味線
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くちじゃみせん
ふりがな文庫
“
口三味線
(
くちじゃみせん
)” の例文
お化粧中は
口三味線
(
くちじゃみせん
)
で
浄瑠璃
(
じょうるり
)
を語るのですから
堪
(
たま
)
りません、私は全くこの草鞋裏の親切だけは御免だとつくづく思ったのであります。
楢重雑筆
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
ただ、その真ん中に立って、ひとりで、
紅
(
べに
)
かんの八人芸みたいに、踊ったり、唄ったり、
口三味線
(
くちじゃみせん
)
だの
口太鼓
(
くちだいこ
)
を
囃
(
はや
)
している男だけは、正気とは見えない。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
テンテレツク、と
口三味線
(
くちじゃみせん
)
で囃しながら、器用な手つきで凧糸をさばき、はずみをつけてヒョイと風に乗せる。
顎十郎捕物帳:07 紙凧
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その間ののびた歌声は明らかに彦太郎を
嘲弄
(
ちょうろう
)
した調子を帯びていたけれども、彦太郎は一向通じない様子で、自分も釣られたように、
口三味線
(
くちじゃみせん
)
を入れながら
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
二百石小姓佐野竹之助なぞは、あくまでさようしからばで四角張っているが、岡部の三十はぐっとくだけて小意気な
縞物
(
しまもの
)
、ちょっと
口三味線
(
くちじゃみせん
)
で
小唄
(
こうた
)
でもやりそう。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
彼はボール紙を左手に鋏を右手にもって落語家の「紙切り」の
仕草
(
しぐさ
)
よろしく、
出鱈目
(
でたらめ
)
の
口三味線
(
くちじゃみせん
)
で
拍子
(
ひょうし
)
をとりながら、ボール紙を五本の指のある手の形に切り抜いていった。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
口三味線
(
くちじゃみせん
)
の
越後獅子
(
えちごじし
)
に毎々人を驚かした画家はモン・パルナッスから、
追分
(
おいわけ
)
、
端唄
(
はうた
)
、
浪花節
(
なにわぶし
)
、あほだら経、その他の隠し芸を
有
(
も
)
った彫刻家や画家は
各自
(
めいめい
)
に別れ住む町々から
別離
(
わかれ
)
を惜みに来た。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
このごろではすっかり
市井
(
しせい
)
の
蕩児
(
とうじ
)
になりきっている——伸ばした足先が拍子をとって動いているのは、
口三味線
(
くちじゃみせん
)
で小唄でも歌っているらしく、源十郎は陶然として心地よさそうである。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
三
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
味
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
線
常用漢字
小2
部首:⽷
15画
“口三味”で始まる語句
口三味