“くちじゃみせん”の漢字の書き方と例文
語句割合
口三味線100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間ののびた歌声は明らかに彦太郎を嘲弄ちょうろうした調子を帯びていたけれども、彦太郎は一向通じない様子で、自分も釣られたように、口三味線くちじゃみせんを入れながら
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
二百石小姓佐野竹之助なぞは、あくまでさようしからばで四角張っているが、岡部の三十はぐっとくだけて小意気な縞物しまもの、ちょっと口三味線くちじゃみせん小唄こうたでもやりそう。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
彼はボール紙を左手に鋏を右手にもって落語家の「紙切り」の仕草しぐさよろしく、出鱈目でたらめ口三味線くちじゃみせん拍子ひょうしをとりながら、ボール紙を五本の指のある手の形に切り抜いていった。
月と手袋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)