厳命げんめい)” の例文
旧字:嚴命
罪なきたみきずつけるな。——こうう者は斬るな。——和田呂宋兵衛わだるそんべえはかならず手捕てどりにせられよ。以上、おん大将ならびに軍師ぐんし厳命げんめいでござるぞ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いまも船からの信号で、竹の手足をしばってつれもどれとの厳命げんめいですぜ。ようがすか
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
老人が召使いたちに厳命げんめいしました。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「オオ、甲府城こうふじょう躑躅つつじさきまでいてこいという、石見守いわみのかみさまの厳命げんめい、悪くあがくとこのやりぶるいをさせるぞ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今夕中こんせきじゅうに、鉄砲洲の藩邸を引き払って、一同立ち退くべしという厳命げんめいでござる』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おお、いかにも、燕作にちがいないらしいが、あとのひとりは人穴城ひとあなじょうで見たこともないやつ、軍師ぐんしさまの厳命げんめいゆえ、さような者は、ここ一すんも、とおすことまかりならん。開門ならん」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)