厩中間うまやちゅうげん)” の例文
逃げようとすれば逃げられないこともなかった厩中間うまやちゅうげんの端にいたるまで、それらの組頭くみがしらについて二十四人ことごとく戦って死んだ。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
下総武蔵しもふさむさし国境くにざかいだという、両国橋りょうごくばしのまんなかで、ぼんやり橋桁はしげたにもたれたまま、薄汚うすぎたなばあさんが一ぴきもんっている、はなかめくびうごきを見詰みつめていた千きちは、とおりがかりの細川ほそかわ厩中間うまやちゅうげんたけろう
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
甚介も、朋輩ほうばいも、眼をまろくした。そこへ、厩中間うまやちゅうげん虎若とらわか、藤九郎、弥六、小熊、彦一などが大汗かいて駈けつけて来る。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
厩中間うまやちゅうげんから取り立て、だんだん重用して、いまでは譜代ふだい同様な待遇と広範こうはんな職権を与えている者なので——平六の云い分もわかるが——裁決に困るのであった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男女を合わせて、侍童から厩中間うまやちゅうげんの端まで加えれば、信長の扈従こじゅう百余名はいたはずであるが、本能寺全伽藍ぜんがらん、ただ見るぐわうぐわう燃える一炬いっきょとなったときは、一箇の人影も、一声の絶叫ぜっきょうもなかった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)