あつさ)” の例文
鬼と見て我を御頼おたのみか、金輪こんりん奈落ならく其様そのような義は御免こうむると、心清き男の強く云うをお辰聞ながら、櫛を手にして見れば、ても美しくほりほったり、あつさわずか一分いちぶに足らず、幅はようやく二分ばか
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
高さ十九丈壁のあつさは三丈四尺、これを四階に分って、最上の一層にのみ窓を穿うがつ。真上より真下にくだる井戸の如き道ありて、所謂いわゆるダンジョンはもっとも低く尤も暗き所に地獄と壁一重を隔てて設けらるる。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)