占治茸しめぢ)” の例文
あれは人間にんげんぢやあない、きのこなんで、御覧ごらんなさい。片手かたてふところつて、ぬうとつて、かさかぶつてる姿すがたといふものは、堤坊どてうへに一本占治茸しめぢへたのにちがひません。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
夕方ゆふがたになつて、ひよろながかげがさして、薄暗うすぐら鼠色ねづみいろ立姿たちすがたにでもなると、ます/\占治茸しめぢで、づゝととほい/\ところまでひとならびに、十人も三十人も、ちひさいのだの、おほきいのだの、みぢかいのだの
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)