“半鉦(ばん)” の例文
一(ひと)つ半鉦(ばん)の遠(とほ)あかり、其(それ)も夢(ゆめ)に消(き)えて、曉(あかつき)の霜(しも)に置(お)きかさぬる灰色(はひいろ)の雲(くも)、新(あたら)しき障子(しやうじ)を壓(あつ)す。ひとり南天(なんてん)の實(み)に色鳥(いろどり)の音信(おとづれ)を、窓(まど)晴(は)るゝよ、と見(み)れば、ちら/\と薄雪(うすゆき)、淡雪(あはゆき)。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)