“包摂”の読み方と例文
読み方割合
ほうせつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三百人の失踪者については、肉親や友人から捜索願が出ているが、失踪の状況がそれぞれちがうので、特定の概念のなかに包摂ほうせつすることができなかった。
青髯二百八十三人の妻 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
すなわち「いき」をも「上品」をもひとしく要素として包摂ほうせつし、「野暮やぼ」「下品」などに対して、趣味の「繊巧」または「卓越」を表明している。次に coquet という語がある。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
御製は、調べ高くしてうるおいがあり、豊かにしてたるまざる、万物を同化包摂ほうせつしたもう親愛の御心の流露りゅうろであって、「いねにけらしも」の一句はまさに古今無上の結句だとおもうのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)