トップ
>
切角
>
せっかく
ふりがな文庫
“
切角
(
せっかく
)” の例文
切角
(
せっかく
)
の甲賀氏の作がその洗練されていないユーモアのために安手に感じられるということは如何にも残念です。
敢
(
あえ
)
て苦言を呈します。
マイクロフォン:「新青年」一九二六年一一月
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
切角
(
せっかく
)
道純を
識
(
し
)
っていた人に会ったのに、子孫のいるかいないかもわからず、墓所を問うたつきをも得ぬのを遺憾に思って、わたくしは
暇乞
(
いとまごい
)
をしようとした。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
左
(
さ
)
もなくば
切角
(
せっかく
)
の大国民も近き将来に於て
悉
(
ことごと
)
く大兄の如く胃病患者と相成る事と
窃
(
ひそ
)
かに心痛
罷
(
まか
)
りあり
候
(
そろ
)
……
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
暗い遠くの方から聞えて来るようで
切角
(
せっかく
)
真暗い穴の中から這い出して来て、一生懸命で、その穴の縁に取りついて物音を聞いているが、ともすればその
縋
(
すが
)
っている力を失って
木曽御嶽の両面
(新字新仮名)
/
吉江喬松
(著)
切角
(
せっかく
)
の大群の鰯はいまはその空いた沖の方へこぼれて行くばかりでした。
不思議な魚
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
▼ もっと見る
切れたくアねえが、
切角
(
せっかく
)
お
前
(
めえ
)
が身儘になるのを己らが為に身請をうんと云わねえじゃア、お部屋へ済まなかろうじゃねえか己らが、お前を身請するだけの力がありゃア、一も二もねえ、海上の鼻を
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
清二郎の出ようとするを
留
(
とど
)
めるは兼吉、胸のみ
頻
(
しき
)
りに騒がれて、
昨夕
(
ゆうべ
)
から
喫
(
の
)
んだ酒の
俄
(
にわか
)
に頭に
上
(
のぼ
)
る心地、
切角
(
せっかく
)
これまで
縒
(
よ
)
り掛けながら、日頃の願の縁の糸が結ばれようか切れようか
そめちがへ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「でもわたくしは
切角
(
せっかく
)
尋ねに来たものですから、そこへ往って見ましょう。」
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
切角
(
せっかく
)
の不忍の池に向いた座敷の外は
籠塀
(
かごべい
)
で囲んである。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
角
常用漢字
小2
部首:⾓
7画
“切角”で始まる語句
切角灯籠