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しゆつにゆう
こは
決して宮の冷淡ならざるを証するに足らざるなり、
故は、この
女夫の
出入に握手するは、夫の始より命じて習せし
躾なるをや。
平日教場へ
出入するのと
餘り
違はない
態度で
校庭へ
現れ
出ることが
出來たであらう。
三月にわたる久きをかの美き姿の絶えず
出入するなれば、
噂は
自から院内に
播りて、博士の
某さへ
終に
唆されて、
垣間見の歩をここに
枉げられしとぞ伝へ
侍る。
その居宅は田鶴見子爵の邸内に在りて、裏門より
出入すべく、
館の側面を負ひて、横長に三百坪ばかりを
木槿垣に取廻して、
昔形気の内に
幽しげに
造成したる二階建なり。