凝塊しこり)” の例文
かれなはふにも草鞋わらぢつくるにも、それある凝塊しこりすべての筋肉きんにく作用さよう阻害そがいしてるやうで各部かくぶ疼痛とうつうをさへかんずるのであつた。器用きようかれ手先てさき彼自身かれじしんものではなくなつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
なるほど文字清のいう通り、角太郎は継子ままこである。しかも主人の隠し子である。たとい表面は美しく自分の家へ引取っても、おかみさんの胸の奥に冷たい凝塊しこりの残っていることはいなまれない。
半七捕物帳:03 勘平の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)