冀州きしゅう)” の例文
しかし逢紀、義渠の二将が追いついてくれたので、彼は蘇生の思いをし、冀州きしゅうの領へ帰って行ったが、その途々にも、人民たちが
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太昊たいこう景竜の瑞あり、故に竜を以て官に紀す〉、また〈女媧じょか黒竜を殺し以て冀州きしゅうすくう〉、また〈黄帝は土徳にして黄竜あらわる〉、また〈夏は木徳にして、青竜郊に生ず〉など
「どこかで道を取っ違えたのかも知れませんぜ。いずれ冀州きしゅう(河北省保定の南方)へ行けば落ち合いましょうが」と、いった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先陣は、冀州きしゅうの猛将として名ある顔良がんりょうにも命じられていた。勢いに乗じて、顔良はもう黎陽れいよう(河南省・俊県附近)方面まで突っこんでいた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
燎原りょうげんの火とばかり、魔の手をひろげて行った黄巾賊の勢力は、今では青州せいしゅう幽州ゆうしゅう徐州じょしゅう冀州きしゅう荊州けいしゅう揚州ようしゅう兗州えんしゅう予州よしゅう等の諸地方に及んでいた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北平の公孫瓚こうそんさんは、近年、冀州きしゅうの要地に、易京楼えきけいろうと名づける大城郭を興し、工もまったく成ったので、一族そこへ移っていた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北平の公孫瓚こうそんさんは、「かねての密約」と、これも袁紹の前言を信じて、兵を進めて来たが、冀州きしゅうはもう袁紹のに落ちているので、弟の公孫越を使者として
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど曹軍の怒濤は、大河を決するように、いたる所で北国勢を撃破し、駸々しんしん冀州きしゅうの領土へいこんで来た。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして今、冀州きしゅう虎踞こきょして謀士勇将は数を知らずといわれ、前途の大計は、臆測をゆるしません。まず彼など、時代の英雄とゆるしてもいいのではありますまいか
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いうに忍びず、ただ、公は速やかに兵を興して荊州を取れ。われもまた兵を以て助けん。公荊州を得、われ冀州きしゅうを取らば、二しゅうに報ずるなり。誤ち給うなかれ。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
逢紀は、どうかしてこの際、袁譚、袁尚えんしょうの兄弟を仲よくさせたいものと、独断で、冀州きしゅうへ使いをやり、「すぐ、援けにおいでなさい」と、袁尚の来援をうながした。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「では、冀州きしゅう河北省かほくしょう・中南部)の太守韓馥かんふくに、事情を告げて、兵糧のもとを借りにやろう」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
董卓は自分を相国しょうこくに封じ、楊彪ようひょうを司徒とし、黄琬こうえんを太尉に、荀爽じゅんそうを司空に、韓馥かんふく冀州きしゅうの牧に、張資ちょうしを南陽の太守に——といったように、地方官の任命も輦下れんかの朝臣の登用も
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何といっても、彼に従う麾下きかの将士は、その大部分が、青州、冀州きしゅう、徐州、燕州などの生れで、水軍に不馴れな者ばかりだったから、この連環の計に不賛成をとなえるものは少なかった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冀州きしゅう、青州、幽州、并州へいしゅうの四州をあわせて領さるべし——と云い送った。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冀州きしゅう袁紹えんしょう様のお使者として来た大人だそうだよ」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)