“六区(ろっく)” の例文
わたくしが日頃(ひごろ)行き馴(な)れた浅草(あさくさ)公園六区(ろっく)の曲角(まがりかど)に立っていた彼(か)のオペラ館(かん)の楽屋で、名も知らなければ、何処(どこ)から来るともわからない丼飯屋(どんぶりめしや)の爺(じい)さんが
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
公園といっても六区(ろっく)の見世物小屋の方でなく、池から南の林になった、共同ベンチの沢山(たくさん)並んでいる方ですよ。
モノグラム (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
その中にこの四角いものは突然電燈をともしたと見え、横にこう云う字を浮かび上(あが)らせる。——上に「公園六区(ろっく)」下に「夜警詰所(やけいつめしょ)」。上のは黒い中に白、下のは黒い中に赤である。
浅草公園:或シナリオ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「鮫(さめ)やのおじさん。」と踊子たちは呼んでいるが、丼飯をつくる仕出屋(しだしや)で鮫屋などという家は、六区(ろっく)の興行町にも、公園外の入谷町(いりやまち)や千束町(せんぞくまち)の裏路地(うらろじ)にもないそうだ。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
真(ま)っ昼間(ぴるま)六区(ろっく)へ出かけたんだ。——
一夕話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)