“倦（ウ）” の例文
其でも、倦（ウ）まずにさへ織つて居れば、何時（イツ）か織りあがるもの、と信じてゐる様に、脇目からは見えた。
死者の書 (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
加フルニ、民ハ疲レ、諸卒倦（ウ）ミテ、兵器馬具モ、古（フ）リ腐リテ、新鋭ノ精ナク、武人、徒（イタヅ）ラニ壮語大言ヲナスモ、田牛行馬（デンギウカウバ）ハ痩セ衰ヘテ、コレヲ戦場ニ駆ルモ、何ノ用カ為（ナ）スベキ。
新書太閤記：11 第十一分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
軍井（グンゼイ）未（イマ）ダ達セズ、将渇（カツ）ヲ曰（イ）ハズ。軍幕未ダ弁（ベン）ゼズ、将倦（ウ）ムヲ曰ハズ、軍竈（サウ）未ダ炊（カシ）ガズ、将飢ヱヲ曰ハズ、冬、裘（キウ）ヲ暖ニセズ、夏、扇（セン）ヲ採（ト）ラズ、雨ニ蓋（ガイ）ヲ張ラズ。是ヲ、将ノ礼トイフ。
新書太閤記：08 第八分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
小閑（ショウカン）、岐阜ニ得ルモ忽チ倦（ウ）ム
新書太閤記：03 第三分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)