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俄盲目
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にわかめくら
ふりがな文庫
“
俄盲目
(
にわかめくら
)” の例文
朝まだきの富士見原、往来に立った阪東薪十郎、
俄盲目
(
にわかめくら
)
の
俄門附
(
にわかかどつ
)
け、弾いて唄うは河東節、水調子の玉菊である。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ここへ来る途中で
俄盲目
(
にわかめくら
)
の
爺
(
とっ
)
さんに逢って、おなじような目の悪い父親があると言って泣いたじゃないか。
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
佐助は我が眼前
朦朧
(
もうろう
)
として物の形の
次第
(
しだい
)
に見え分かずなり行きし時、
俄盲目
(
にわかめくら
)
の
怪
(
あや
)
しげなる足取りにて春琴の前に至り、
狂喜
(
きょうき
)
して
叫
(
さけ
)
んで曰く、師よ、佐助は失明
致
(
いた
)
したり
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
……母の男狂いをいうことはつらいのですけれども、母は、まるで、
俄盲目
(
にわかめくら
)
にでもなったように、相手かまわず、どんな男とでも関係を結んで、
放埒三昧
(
ほうらつざんまい
)
という体たらくになりました。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
寧
(
いっ
)
そ私が小三郎だと
名告
(
なの
)
ろうか……イヤ/\
憖
(
なま
)
じいに打明けて身の上を話したら、是程までに思ってくれる音羽ゆえ、私が
俄盲目
(
にわかめくら
)
に成り、笛を吹いて修行をする身の上に
零落
(
おちぶ
)
れ果てたと聞いたら
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
「わしの身体はごく都合がようてな、目に見て毒なものがあったり、耳に聞いて毒なものがあったりすると、じき
俄盲目
(
にわかめくら
)
になったり、
俄聾
(
にわかつんぼ
)
になったりするゆえ、遠慮せずこの目の前でずんと楽しめよ」
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
俄盲目
(
にわかめくら
)
のものもらひ。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
俄盲目
(
にわかめくら
)
で薪十郎、鈍感ではあったが必死の場合、精神が張り切っているためか、早くも察して喚き立てた。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
俄盲目
(
にわかめくら
)
も
後
(
うしろ
)
から
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
聞き届けて下すったのでござりましょうお師匠様お師匠様私にはお師匠様のお変りなされたお姿は見えませぬ今も見えておりますのは三十年来眼の底に
沁
(
し
)
みついたあのなつかしいお顔ばかりでござりますなにとぞ今まで通りお心置きのうお
側
(
そば
)
に使って下さりませ
俄盲目
(
にわかめくら
)
の悲しさには立ち居も
儘
(
まま
)
ならずご用を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
だがいったいどうしたんだ! こんな早朝に門附けとは?
扮装
(
みなり
)
の貧しい若者である。杖を持っているから
盲目
(
めくら
)
らしい。
俄盲目
(
にわかめくら
)
に相違ない。感が悪そうにひろって行く。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
俄盲目
(
にわかめくら
)
に相違なく、その探りかたも歩き方も、あぶなっかしく不慣れであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
俄盲目
(
にわかめくら
)
の悲しさに、道に迷って来たものらしい。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
俄
漢検準1級
部首:⼈
9画
盲
常用漢字
中学
部首:⽬
8画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“俄盲”で始まる語句
俄盲
俄盲人