“低(ひ)” の例文
蝙蝠(こうもり)が一羽ひらひらと地を低(ひ)くう飛んだと見た、早や戸を閉めた縄暖簾(なわのれん)を洩(も)れて二筋三筋戸外(おもて)にさす灯の色も沈んだ米屋を背後(うしろ)に
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ももしきの美濃に往(い)かさば、山をおり国低(ひ)きかれば、かくばかり遠くは見えじ。しかあらばここの御憩(みいこ)ひ、恒(つね)よりも長くいまさな。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一階二階は余り低(ひ)く過ぎるから除くとしても、三階以上四つの落ち場がある。それを一応調べて見るのは、決して無駄ではないよ
と、申されましたが、声を低(ひ)くめて
黒(く)ウロい雲(く)ウモが低(ひ)イクく
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)