おな)” の例文
つきゆきはなおろいぬんだとては一句いつくつくねこさかなぬすんだとては一杯いつぱいなにかにつけて途方とはうもなくうれしがる事おかめが甘酒あまざけふとおなじ。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
魔風恋風でもなし、新派のやるべきものはやり尽しておなじ型で鼻についてしまったのだ
生前身後の事 (新字新仮名) / 中里介山(著)
板のやうな掛蒲団をあはせの上にかぶつて禿筆ちびふでを噛みつゝ原稿紙にむかふ日に焼けてあかゞね色をしたる頬のやつれて顴骨くわんこつの高く現れた神経質らしいおな年輩としごろの男を冷やかに見て
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
おなじく留学生候補の学士ださうで今は或る私立学校の哲学と歴史の講師をしてゐる御園みその草四郎くさしらう、自称青年政事家で某新聞のパリ/\[「パリ/\」に傍点]記者とかいふ大洞おほゞら福弥ふくや
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)