トップ
>
他聞
>
たぶん
ふりがな文庫
“
他聞
(
たぶん
)” の例文
「君を書斎へ呼び込んだのも
他聞
(
たぶん
)
を
憚
(
はばか
)
るからだ。橋本君の方は君が令嬢の病癖に恐れを為して逃げ出したということに取り繕って置く」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
かれらの手にかかることは、みな、秘密であり
他聞
(
たぶん
)
をはばかるので、相談や打ち合せには、必ず、宗家の
穴蔵
(
あなぐら
)
部屋に寄るものにきまっていた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
奪
(
うば
)
ひ取られし事
他聞
(
たぶん
)
も宜しからず當家の
恥辱
(
ちじよく
)
なりとて
改易
(
かいえき
)
申付られ尤も
憐愍
(
れんみん
)
を以て家財は家内へ與へられたれば通仙が
後家
(
ごけ
)
お竹并びに娘お高は
邸
(
やしき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
しかもそれを
抑
(
おさ
)
えつけようとする努力の
痕
(
あと
)
がありありと聞こえた。
他聞
(
たぶん
)
を
憚
(
はば
)
かるとしか受取れないその談話が、お延の神経を針のように鋭どくした。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
安「はい、
慶治
(
けいじ
)
御内談があって
他聞
(
たぶん
)
を
憚
(
はゞか
)
ると仰しゃる事だから、
彼方
(
あちら
)
へ行っておれ、えー用があれば呼ぶから」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
それには
他聞
(
たぶん
)
をはばかる様な種類の
文言
(
もんごん
)
が記してあったとも考えられません。
日記帳
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そこらの
莚
(
むしろ
)
には、弓師、
皮縫工
(
かわぬい
)
、
飾師
(
かざりし
)
などが手入れ仕事に他念もない。で、
他聞
(
たぶん
)
を避けるお心だろう。爺の左近はそう察しながら
尾
(
つ
)
いて行った。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“他聞”の意味
《名詞》
他人に聞かれること。
(出典:Wiktionary)
他
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
聞
常用漢字
小2
部首:⽿
14画
“他”で始まる語句
他
他人
他所
他人事
他家
他愛
他処
他事
他国
他目