“京坂”の読み方と例文
読み方割合
けいはん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これより先太閤は、嘗て松永久秀が多聞城を築いていた大和の国志貴しぎ山の地を相したが、あまり辺鄙へんぴに過ぎるところから、改めて京坂けいはんの間に候補地を物色して伏見に定めた。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
同時に、自分の勤めている銀行の、京坂けいはん地方のある支店詰になった。代助は、出立しゅったつの当時、新夫婦を新橋の停車場ステーションに送って、愉快そうに、じき帰って来給きたまえと平岡の手を握った。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
知つゝ出家しゆつけになし奉らんは勿體もつたいなき儀に付今度我々守護しゆごし奉つり江戸おもてへ御供仕つるについては一度江戸表へ御下りのうへは二度京坂けいはん御見物ごけんぶつも思召にまかせられざるべしと依て只今のうち京坂けいはん御遊覽ごいうらんの爲當表たうおもてへは御出遊いであそばされしなり委細ゐさいは斯の如し相摸殿にも是にて疑念ぎねん有べからずと辯舌べんぜつ滔々たう/\として水のながるゝ如にのべたり是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)