丹波栗たんばぐり)” の例文
正面の築山つきやまの頂上には自分の幼少のころは丹波栗たんばぐりの大木があったが、自分の生長するにつれて反比例にこの木は老衰し枯死して行った。
庭の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
茹栗ゆでぐり燒栗やきぐり可懷なつかし。酸漿ほうづきることなれど、丹波栗たんばぐりけば、さととほく、やまはるかに、仙境せんきやう土産みやげごと幼心をさなごころおもひしが。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いけて置いた丹波栗たんばぐりが芽を出す。何やらかやら皆大きくなり、おまけに隣地のの木までが林のように茂って来て、目隠しにはよいが日陰が多くなった。
丹波栗たんばぐり丹波酸漿たんばほおずき丹波焼たんばやき丹後縞たんごじま丹後紬たんごつむぎ丹後縮緬たんごちりめん但馬牛たじまうしなど、皆よく響き渡った名であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「馬鹿っ、丹波栗たんばぐりの、おたんちん。——あっちへ行けっ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丹波栗たんばぐり
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)