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丸髷
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まげ
ふりがな文庫
“
丸髷
(
まげ
)” の例文
上州
(
じょうしゅう
)
伊香保千明
(
いかほちぎら
)
の三階の
障子
(
しょうじ
)
開きて、
夕景色
(
ゆうげしき
)
をながむる婦人。年は十八九。品よき
丸髷
(
まげ
)
に結いて、草色の
紐
(
ひも
)
つけし
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の
被布
(
ひふ
)
を着たり。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
やや傾けたる
丸髷
(
まげ
)
の
飾
(
かざり
)
の中差の、
鼈甲
(
べっこう
)
の色たらたらと、打向う、
洋燈
(
ランプ
)
の光透通って、
顔
(
かんばせ
)
の月も映ろうばかり。この
美人
(
たおやめ
)
は、秋山氏、
蔦子
(
つたこ
)
という、同姓
保
(
たもつ
)
の令夫人。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こんなにお
丸髷
(
まげ
)
にお結い遊ばして、ちゃんとすわっておいで遊ばすのを見ますと、ばあやがお育て申し上げたお方様とは思えませんでございますよ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
と小さな
丸髷
(
まげ
)
を、ほくほくもの、
折敷
(
おしき
)
の上へ小綺麗に取ってくれる。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
つけられた方は、呆れるより、いきなり
撲
(
なぐ
)
るべき蹴倒し方だったが、
傍
(
かたわら
)
に、ほんのりしている
丸髷
(
まげ
)
ゆえか、主人の錆びた
鋲
(
びょう
)
のような
眼色
(
めつき
)
に
恐怖
(
おそれ
)
をなしたか、気の毒な学生は、
端銭
(
はした
)
を
衣兜
(
かくし
)
に
捻込
(
ねじこ
)
んだ。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
その時は、
艶々
(
つやつや
)
した
丸髷
(
まげ
)
に、
浅葱絞
(
あさぎしぼ
)
りの
手柄
(
てがら
)
をかけていなすった。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「うふふ、
丸髷
(
まげ
)
ども、よう出来たたい。」
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“丸髷”の解説
丸髷(まるまげ)とは、江戸時代から明治時代を通じて最も代表的な既婚女性の髪形(日本髪)。
江戸時代前期に大流行した勝山髷を変形させたもので、本格的な「丸髷」の登場は文化・文政(1804-1830年)ごろと思われる。幕末には髷の中に和紙製の型を入れるなどして形を保つようになった。
(出典:Wikipedia)
丸
常用漢字
小2
部首:⼂
3画
髷
漢検1級
部首:⾽
16画
“丸髷”で始まる語句
丸髷姿
丸髷嫌
丸髷頭