丸噛まるかじ)” の例文
大原君、これはアスペラガスだよ。一時間半湯煮ゆでて白いソースへクリームを沢山入れてかけたのだ。オイ君、根元から丸噛まるかじりにしてはいかん。根の方を
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
一人いていた柿を引手繰ひったくる、と仕切にひじを立てて、あごを、新高しんたかに居るどこかの島田まげの上に突出して、丸噛まるかじりに、ぼりぼりとくいかきながら、(めちまえ、)と舞台へわめく。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それからすっかり腹をかした朝の食事、オオトミイルに牛乳をなみなみと注いで、あなたを見ると、林檎りんご丸噛まるかじりに頬張ほおばっているところ、なにかふっと笑っては、自分に照れ、うつむいてしまいます。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
漬物は五、六杯お代りをすれば、もう一家中にあるだけことごとたいらげてしまったので、今度は生の胡瓜に塩をつけて丸噛まるかじり。減腹すきはらに焼酎をあおった連中はフラフラして来る。吾輩も白状すれば大いに参った。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)