不似合ふにあい)” の例文
しかるにそれはわれわれによって不似合ふにあいの性急さと不注意とをもっておこなわれている。われわれの目的は単に大きな農場と大きな収穫とをもつことだからである。
およそこの種の人は遁世とんせい出家しゅっけして死者の菩提ぼだいとむらうの例もあれども、今の世間の風潮にて出家しゅっけ落飾らくしょく不似合ふにあいとならば、ただその身を社会の暗処あんしょかくしてその生活を質素しっそにし
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
... 卒業した文学士の夫人としては少しどうも不似合ふにあいな処があるからね」伯母
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
少し汗ばんでほてりを持ったお小夜の顔には、このすすけた家に不似合ふにあいなような、きとした光をつつんでいる。祖母もつくづくと孫の横顔を見て、この娘は、きっと仕合せがえいだろうと考えた。
新万葉物語 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
それはこの容貌の醜い若者にも、ひそかに彼が愛している部落の娘がいたからであった。そうしてその娘に彼のような野人が恋をすると云う事は、彼自身にも何となく不似合ふにあいの感じがしたからであった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
智者の所業にははなはだもって不似合ふにあいなり。いわゆる智者にして愚を働くものというべし。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
... る。これなら八十位な婆さんにかけられて若い女には不似合ふにあいだろうな。若い女にも用いられると少し不都合だが大丈夫かな」番頭「お若いおかたにはとても向きません」書生「それで安心した」と品物を
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
ず当時においてはその身分に不似合ふにあいな有志者である。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)