“上唇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うわくちびる73.7%
うはくちびる26.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女は上唇うわくちびる下唇したくちびるとを堅く結んで、しばらく男の様子を見ていたが、その額を押さえている手を引き退けて、隠していた顔をのぞき込んだ。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
禅智内供ぜんちないぐの鼻と云えば、いけで知らない者はない。長さは五六寸あって上唇うわくちびるの上からあごの下まで下っている。形は元も先も同じように太い。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
やゝ早口ながら、ネツチリと、ナンドリと、含み声で伯龍は、それが癖の、上唇うはくちびると下唇とをとき/″\ペロリなめ廻しながら
吉原百人斬り (新字旧仮名) / 正岡容(著)
彼は、まだ上唇うはくちびるを靜かに指で撫でゝゐた。そして、その眼も、依然として夢みるやうに爐の火格子ひがうしを見守つてゐた。