七月なゝつき)” の例文
政「これは亭主のある身のうえ、殊に懐妊して七月なゝつきに成りまするもの、何うぞ御勘弁を願います」
何時いつまでも何時いつまでも人形にんげう紙雛好あねさまとを相手あいてにして飯事まゝごとばかりしてたらばさぞかしうれしきことならんを、ゑゝや/\、大人おとなるはやなこと何故なぜこのやうにとしをばる、七月なゝつき十月とつき
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
みんな私が思い違いであるが、そればかりでなく、七月なゝつきになるたねまでやどしたはなさけない、何うしたら宜かろうと、胸に迫って只身がこうブル/\とふるえるほど口惜しかったと見えます。
何時までも何時までも人形と紙雛あねさまとをあひ手にして飯事まゝごとばかりして居たらば嘸かし嬉しき事ならんを、ゑゝ厭や厭や、大人に成るは厭やな事、何故このやうに年をば取る、最う七月なゝつき十月とつき
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
七月なゝつきのおなかで去られたは何か悪い事でもして来たんじゃアないかと、世間の口を思い計りて湯にくことも出来ませんから、兄がうちへ湯を立てゝ入れるような事にして居りましたが