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一鞭
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いちべん
ふりがな文庫
“
一鞭
(
いちべん
)” の例文
霧は林を
掠
(
かす
)
めて飛び、道を
横
(
よこぎ
)
つて又た林に入り、
真紅
(
しんく
)
に染つた木の葉は枝を離れて二片三片馬車を追ふて舞ふ。
御者
(
ぎよしや
)
は
一鞭
(
いちべん
)
強く加へて
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
馬腹へ
一鞭
(
いちべん
)
すればすぐ届くところなのだ。四万と聞える今川勢の潮のような大軍が、もう眼に見えるここちがする。耳に聞えるここちがする。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
水脚
(
みずあし
)
が
迅
(
はや
)
いか、
一鞭
(
いちべん
)
東へさす彼が迅いか。石井山はあとになった。全軍また
奔河
(
ほんが
)
のごとく急ぎに急いでいる。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信雄は、二将をやって、おちついていたが、まもなく使番から家康自身が、快馬
一鞭
(
いちべん
)
、前線へ出たと聞いて
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蟹江川筋から清洲までの距離は、騎馬なら、
一鞭
(
いちべん
)
のあいだといえるし、徒歩でもまる一日は要さない。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
一去、高松攻めの兵を
撤
(
てっ
)
し、
一鞭
(
いちべん
)
山崎をさして、故信長の
弔
(
とむら
)
い合戦に向ったときは
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二里余の往復は、飛馬
一鞭
(
いちべん
)
のまたたく間だった。吉田弥惣は、忽ち帰って来た。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
の一声と、あの快馬
一鞭
(
いちべん
)
は、勝てるという
晏如
(
あんじょ
)
な気持からは出るものではない。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
きょうこの時の彼の戦法は、あだかも
永禄
(
えいろく
)
の頃、越後の上杉謙信が、敵信玄の陣域深くへ基地を取って、
一鞭
(
いちべん
)
、
妻女山
(
さいじょさん
)
から川中島の敵幕中へ突入した——あの
捨身不退
(
しゃしんふたい
)
の構えにも似ている。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
北近江の聯盟国、
小谷
(
おだに
)
の浅井久政、長政父子から、
一鞭
(
いちべん
)
の飛信があって
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして馬腹へ
一鞭
(
いちべん
)
を加え、部下二、三騎と共に西へいそいだ。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
鞭
漢検準1級
部首:⾰
18画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥