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一盃
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いつぱい
ふりがな文庫
“
一盃
(
いつぱい
)” の例文
「はあ、私もお相手を致しますから、
一盃
(
いつぱい
)
召上りましよ。氷を取りに遣りまして——
夏蜜柑
(
なつみかん
)
でも
剥
(
む
)
きませう——
林檎
(
りんご
)
も御座いますよ」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
『今日はどうかしてゐる。この男は東三省と日本が攻守同盟でも結んだつもりなのだ。
一盃
(
いつぱい
)
やつてふだんの通りになつてはどうだね、陶』
南京六月祭
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
一盃
(
いつぱい
)
やると、きつと其時代のことを思出すのが我輩の癖で——だつて君、年を取れば、思出すより外に
歓楽
(
たのしみ
)
が無いのだもの。あゝ、
前
(
せん
)
の家内は
反
(
かへ
)
つて好い時に死んだ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
アねへ
態々
(
わざ/\
)
心配
(
しんぱい
)
して
見
(
み
)
たさに
飮
(
の
)
む
樣
(
よう
)
なもんで
一盃
(
いつぱい
)
が
一盃
(
いつぱい
)
と
重
(
かさ
)
なれば
心配
(
しんぱい
)
も
重
(
かさ
)
なつて
來
(
く
)
る
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
川地は黙つてスイと起ちつ「吾妻、
居室
(
ゐま
)
へ来給へ、
一盃
(
いつぱい
)
飲まう——骨折賃も遣らうサ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
「君は
毎
(
いつ
)
も妙な事を言ふ人ぢやね。アルフレッド大王とは奇想天外だ。僕の親友を古英雄に擬してくれた御礼に
一盃
(
いつぱい
)
を献じやう」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
『あゝ、其内に僕も出掛ける。さあ
何
(
なんに
)
もないが
一盃
(
いつぱい
)
飲んで呉れ給へ。』と言つて、銀之助は振返つて見て、『お志保さん、
済
(
す
)
みませんが、一つ
御酌
(
おしやく
)
して下さいませんか。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
少時
(
しばし
)
手にせるままに
眺
(
なが
)
めゐれば、よし今は憂くも苦くも、
久
(
ひさし
)
く住慣れしこの世を去りて、永く返らざらんとする身には、
僅
(
わづか
)
に
一盃
(
いつぱい
)
の酒に対するも、又
哀別離苦
(
あいべつりく
)
の感無き能はざるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“一盃”の意味
《名詞》
「一杯」に同じ。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
盃
漢検準1級
部首:⽫
9画
“一盃”で始まる語句
一盃切
一盃注
一盃機嫌