“をひれ”の漢字の書き方と例文
語句割合
尾鰭100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半纏着はんてんぎは、みづあさいしおこして、山笹やまざさをひつたりはさんで、細流さいりう岩魚いはなあづけた。溌剌はつらつふのはこれであらう。みづ尾鰭をひれおよがせていははしる。そのまゝ、すぼりと裸體はだかつた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
実は当時のゴシツプ好きの連中が尾鰭をひれをつけていろいろ面白さうに喧伝けんでんしたのが因であつて、本人はむしろ無口な、非社交的な非論理的な、一途いちずな性格で押し通してゐたらしかつた。
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
父母が梅子に対する悪感情を、ほこりがに伝達しつ、又た姉の悲哀の容態をば尾鰭をひれを付けて父母に披露す、芳子は流石さすがにお加女かめ夫人の愛児なり、梅子の苦悶くもんを見て自ら喜び、姉を讒訴ざんそして
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)