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わらぢばき
「いや。けふは修行中の
草鞋穿だから御免
蒙る。焉馬あつたら又
逢はう。」
云ひ
畢つて壽阿彌は、岡崎町の地藏橋の方へ、
錫杖を
衝き鳴らして去つたと云ふのである。
此方も、
又墓から
草鞋穿で
出て
來たやうな
古い
男に
逢つたので、
忘れるともなく
紛れたが、
祭禮の
太鼓と
云ふにつけて、
夢見る
耳に、
一撥、どろ/\と
入つたやうに、
目覺むるばかり
思出した。
親しく佐久小県地方の有権者を訪問して
草鞋穿主義で選挙を争ふ意気込であるとのこと。