“ろてき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ロテキ
語句割合
蘆荻76.7%
芦荻16.7%
葦荻1.7%
蘆笛1.7%
蘆萩1.7%
露滴1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瀬田せた長橋ながはし渡る人稀に、蘆荻ろてきいたずらに風にそよぐを見る。江心白帆の一つ二つ。浅きみぎわ簾様すだれようのもの立て廻せるはすなどりのわざなるべし。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
岸の芦荻ろてきに、その根元にたぷたぷと打寄せて来てゐる濁流に、遠い空に捺されたやうにあらはれて見えてゐる風車に、微かに岸に残つてゐる桃の花に
(新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
その場所はここから一里ぐらい行ったところで、田のところどころに掘切ほっきりがある。そこには葦荻ろてきが人をかくすぐらいに深くしげっている。ふなこいやたなごなどのたくさんいるのといないのとがある。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
清澄の茂太郎が、ふと蘆笛ろてきの吹奏をやめて、黍畑きびばたけのあなたを見やった時、せっかく、首をふりかけた表情のない動物が、愕然がくぜんとして恍惚こうこつからめて、のどを鳴らしはじめました。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
城沼、多々良沼など、館林地方の平野の水には、蘆萩ろてきの間に葭切よしきりが鳴いて初夏の釣遊が忘れられぬ。
水の遍路 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
露滴ろてき派、道雪どうせつ派、花翁かおう派、雪荷せっか派、本心ほんしん派、道怡どうたい派の六派に別れ
日置流系図 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)