蘆笛ろてき)” の例文
清澄の茂太郎が、ふと蘆笛ろてきの吹奏をやめて、黍畑きびばたけのあなたを見やった時、せっかく、首をふりかけた表情のない動物が、愕然がくぜんとして恍惚こうこつからめて、のどを鳴らしはじめました。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)