“れんぎょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
連翹93.1%
連𧄍3.4%
錬行3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敷居の外の、こけの生えた内井戸うちいどには、いまんだような釣瓶つるべしずく、——背戸せどは桃もただ枝のうちに、真黄色に咲いたのは連翹れんぎょうの花であった。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
滴々てきてきと垣をおお連𧄍れんぎょうな向うは業平竹なりひらだけ一叢ひとむらに、こけの多い御影のいを添えて、三坪に足らぬ小庭には、一面に叡山苔えいざんごけわしている。琴のはこの庭から出る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ちらちらに昼のほたると竹垣にしたた連𧄍れんぎょうに、朝から降って退屈だと阿父様とうさまがおっしゃる。繻子しゅすの袖口は手頸てくびすべりやすい。絹糸を細長く目にいたまま、針差のくれないをぷつりと刺して立ち上がる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
青年期には葛木山にこもって修法錬行れんぎょうし、如意輪にょいりん法、宿曜秘法等に達し、看病薬湯の霊効に名声があった。その法力と、仏道堅固な人格と、二つながら世評が高く、内裏の内道場に召されたのだ。
道鏡 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)